仮設建築物・構造物の設計、強度計算、構造計算及び構造計算書や強度計算書(例:タワークレーン設置・解体のためのクレーン設置届やクレーン設置報告書における技術検討書等)の作成を請負います。コンクリート及び鋼製構造物のFEM解析(FEA)全般を請け負います。

土地付き太陽光発電

3.土地付き太陽光発電投資の高利回りは本当か!? (1/3)

「土地付き太陽光発電投資」の利回りがどの程度であるか、実際の販売情報等に基づいて調査・検討した結果をお知らせします。

3.1 土地付き太陽光発電投資の利回り

冒頭でもお話しましたように、現在販売されている「土地付き太陽光発電投資」の利回りを見てみると10%を超えるものがざらにあります。現在の大手銀行の定期預金の金利が0.01%程度、大手銀行以外の金利が高い銀行でも0.2%程度であることを考えますと、この10%の利回りは、銀行預金に比べて確かに高利回りといえます。しかし、そもそもこの超低金利時代に定期預金と比較すること自体がナンセンスですので、その他の不動産投資の中でも「土地付き太陽光発電投資」とある程度価格帯が近い「中古ワンルームマンション賃貸投資」と比較してみます。中古ワンルームマンションは、バブル期に建てられた「バブル期物件」とそれ以降に建てられた「次世代物件」に大別されます。建設時期だけではなく立地条件等によっても利回りにかなり幅がありますが、ざっくりとみてみますと「バブル期物件」の利回りはおおよそ7~11%程度、「次世代物件」の利回りはおおよそ3~6%程度といったところでしょうか。この利回りの数字だけをみれば「土地付き太陽光発電投資」は中古ワンルームマンションの「バブル期物件」なみといったところだと思います。ただし、ここで示した利回りは、いわゆる表面利回りで、実質利回りではありませんので注意が必要です。

3.2 表面利回りと実質利回り

表面利回りとは、その名のとおり表面上の金額に対する利回りのことです。それに対して実質的な金額に対する利回りを実質利回りといいます。「土地付き太陽光発電投資」の表面利回りとは何を指すかといいますと、一般的には下式で定義されます。

  表面利回り=(推定年間売電価格/販売価格)×100%                … (1)

 ここで、推定年間売電価格とは地域の年間日射量等を踏まえて販売業者等が設定した年間の予想発電量、販売価格とは一般的には土地代(借地の場合は除く)と太陽光発電設備の価格の合計額です。この式をぱっとみただけでは特に違和感は覚えないかもしれませんが、土地と太陽光発電設備を購入しただけでは売電することはできません。売電して収入を得るためには、購入した太陽光発電設備を既存の送電網に接続しなければなりませんし、毎年順調に発電するための設備の点検・整備や草刈り、雪下ろし等の維持費もかかってきます。さらに、売電収入に課される税金等も考慮しなくてはなりません。そして、販売業者によっては、この表面利回りを計算するための「販売価格」を税抜価格(消費税抜きの価格)にしているところもあります。一般的な「土地付き太陽光発電」の販売価格は、おおよそ1,000万円~3,500万円程度と金額が大きいため、消費税8%とすると80万円~280万円にもなり、利回りに大きく影響してくるので注意が必要です。以上のようなことを踏まえますと、「土地付き太陽光発電」でどれくらい儲かるのかを知るためには、表面利回りではなく実質利回りの計算が重要といえます。

(本記事について)
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